メタ認知とは?|“気づく力”が自然体の自分を育てる

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メタ認知博士な方も、言葉は聞いたことあるけどどういうこと?と思う方も、みなさんこんにちは。

「自己対話してるけど、なぜか整理できない」
「感情に飲まれて苦しい」
「最近、自己否定しがち」
「考えがずっと頭の中にぐるぐるしてる」
「客観的に考えすぎて、結局どうしたいのかわからない」

生きてると、そんな時ってありますよね。
私も以前は、同じことを何度も考えては落ち込み、長いこと生きづらさを感じていました。

そんなときに始めたのが「自己対話(内観・内省)」です。

自分との対話を通して少しずつ、自分を受け入れられるようになり、自然体でいられる時間が少しずつ増えていきました。

その自己対話の軸になっているのが、「メタ認知」という意識の使い方。

メタ認知を上手に使っていくと、心・頭・身体を整えながら、自然体の自分で生きることにつながります🌱

実は、これはもともと誰にでも備わっているものですが、多くの人は、意識的に使い慣れていないだけなんです。

今回の記事では、自己対話のベースになる「メタ認知」について、やさしく整理していきます。みなさんの「メタ認知」を健やかに育てるヒントになれば嬉しいです。

〈 もくじ 〉

メタ認知とは?|“気づく力”の基本

突然ですが、
みなさんは、普段、自分の中にもう一人の自分がいること、意識したことありますか?

例えば、こんなことありますよね。

イライラしてると「あ、今イライラしてるな〜」と気づく自分。
考えすぎてると「あ、考えすぎてるね〜」と気づく自分。

この「気づくこと」が「メタ認知」です。

それでは、まず一般的には「メタ認知」ってどういうことを指すのか、見てみましょう。

メタ認知の定義|思考・感情・身体のサインに気づく

心理学では、メタ認知(metacognition)はもともと、「自らの思考過程を認識し、その背後にあるパターンを理解すること」と定義されています。

つまり、「思考」を俯瞰的・客観的にみて理解することがスタートだったんですね。

ただ近年は、思考だけではなく、「感情・身体の感覚・知覚」も含まれるようになったそうです🧘

この記事では、「思考・感情・身体の感覚」を含んだ総合的な「メタ認知」として扱っていきます。

もっと簡単に、メタ認知 = 気づく力と思っていただければ大丈夫です。

日常にある“気づき”|みんなが使っている力

この”気づく力”は、特殊能力でもなんでもなくて、誰でも持っているものなんですよね。

例えば、

「お腹すいたな〜」と体のサインに気づく
「やっぱりおうちがホッとするな…」と気持ちに気づく
「最近、あの人のことばかり考えてるなぁ」とパターンに気づく

どうでしょう?

みなさんも、このように日常的に「メタ認知」使っていますよね。
子どもでも大人でも、誰もが自然と使っている、もともと私たちに備わっているものなんです。

この“気づく行為”に意識を向けることで、感情や思考に飲み込まれにくくなり、また意識的に整えやすくなります。

たとえるなら、
気づいていない状態は、感情や思考の波の中にすっぽり沈んでいるようなもの。
気づいている状態は、その波を浜辺から静かに見ているようなものです。

そして大切なのは、外側から冷たく観察することではなく、“やさしく見守る”意識。
もうひとりのやさしい観察者を思い出すような感覚です。

メタ認知が自己対話を支える理由

自分と向き合うとき、みなさんはどんな方法をとっていますか?

一般的に、自己対話は「自分と対話すること」を指しますが、書く、感じる、作る、描く、静かに考えるなど、アプローチは人それぞれですよね。

ここからは、「メタ認知=気づく力」が、”なぜ自己対話の土台になるのか”を整理していきます。

自己対話の二つの軸|内省と内観

このブログで扱っている自己対話のアプローチ方法には、2つの軸があります。

それは、内省と内観です。

🌱 自己対話の二つの軸

① 内省:思考(考えていることそれ自体や、クセ・傾向)に気づき、言葉にして整理する

② 内観:感情や体の感覚に気づき、そのまま感じて認める

対話というと、言葉での対話をイメージがもしかしたらあるかもしれません💡
私はそれに加えて、自分を俯瞰的に見つめて、「気づくこと」「感じること」も、大切な自己対話の一部だと思っています。

こうした内省と内観のどちらにも共通しているのが、“気づいている私”の存在です。

先ほどお伝えしたように、メタ認知=気づく力。
その力を使っている意識こそが、“気づいている私”です👀

この”気づいている私”は、ただやさしく見守っているだけなので、「こうあるべき」とも「これは良い・ダメ」とも言わずに、ただ静かにそばにいる存在。

そのためメタ認知は、”やさしく、安心して”自己対話をするための土台でもあります。

思考だけでなく、感情や体の反応も含めて気づくことで、自分を丸ごと見守れるようになる。
すると、外側の基準だけでジャッジしない“健やかな気づき”が、ここから育っていくんですね🌱

お互いを育て合う|自己対話とメタ認知の関係

メタ認知は、もともと私たちに備わっている機能ですが、ほとんど無意識で使っていますよね💡

なかなか感情や思考に呑まれて自己対話が捗らないと感じている場合、メタ認知を鍛えてから自己対話をするべきなのか、迷うかもしれません。

私の肌感ではありますが、どちらが先ということはなく、”相乗効果”のようなものだと感じています。

自己対話をすることによってメタ認知が磨かれ、その磨かれたメタ認知でまた自己対話をすることで、どちらも一緒に育っていきます。

まずは、メタ認知というものがあることを知って、自分をやさしく見守る意識を持ってみましょう。

その意識が、内省や内観の“深まり”をやさしく導いてくれます🍵

メタ認知は、自然体で生きる力を育てる

自己対話が深まるほど、メタ認知の実践が日常に根づき、自然体で生きる力が育っていきます。

その理由を簡単にまとめてみましょう。

反射から選択へ|波を見つめる

実は、健やかに自然体で生きることは、とてもメタ認知的なんですね。

なぜかというと、無意識のうちに感情や思考の波にどっぷり浸かって反射的に動くではなく、その波を静かに見つめながら、自分で選ぶ生き方に変わっていくからです。

🌱 たとえば、

誰かに冷たい態度を取られて、心がチクリと痛んだとき。
「いま、わたし傷ついたな」「悲しいんだよね」と気づく。

→ それだけで、その感情に飲み込まれずに、やさしく自分を見守れるようになります。

🌱 たとえば、

仕事で思うような結果が出なくて焦ったとき。
そのまま「もっと頑張らなきゃ」と動くのではなく、いったん立ち止まって、「あ、いま焦ってるな」と気づく。

→ その一呼吸の間に、思考が緩み、ほんとうに必要な行動を選べるようになります。

誤解がないように言うと、感情や思考が悪いわけではありません。

ただ、感情だけで衝動的に動いたり、ガチガチの思考だけで決めると、どうしても心と体のバランスが崩れてしまうことが多いんですね。

私も長い間そうでしたが、”やさしく見守る意識”を持つようになったことで、少しずつ、自分で選ぶ人生に変わっていきました。

Beingとは?|思考・感情・身体の調和

最後に、思考・感情・身体の感覚について、もう少しじっくり見てみましょう。

自分で選ぶことの先にある「自然体で生きる」とは、どういうことでしょうか?

思考だけで生きると、論理的だけど、「するべき」「したほうがいい」と、どこか苦しい。
感情だけで生きると、一瞬スッキリするけど、長期的には上下に揺れ続ける。
身体の感覚だけで生きると、安心感はあるけど、怖くて動けない時もある。

この3つを、やさしく見守れるようになると、やがてこのような役割が見えてきます。

📚 思考・感情・腹の感覚を知りたい方はこちら

自然体で生きるとは|“しっくり”を選ぶこと

つまり、自然体で生きるというのは、思考・感情・身体の“三者”の声をテーブルに並べ、それぞれを見守りながら、全体を見渡してしっくりくる方向を選んでいくこと。

たとえば、何かを決めるときも、焦りや不安に流されず、思考・感情・身体の声を聴いて、“しっくり”を選べるようになります。

これが定着していくと、”自分のしっくりで生きる”が自然になっていきます。
それが、Being(在り方)を整えて、Doing(行動)をしていく生き方。

頑張ることよりも、大切なのは戻ること。
自然体の自分に還っていくような感覚です。

📚 BeingとDoingの違いを知りたい方はこちら

まとめ|気づくことから、すべては始まる

今の自分に気づけた瞬間から、それだけで人生の見え方は少しずつ変わっていきます。

感情や思考の海に潜っている時も、酸素ボンベが空にならないように。

ほんの少し外側の意識を持って、よかったら少しだけ、自分を観察する時間をつくってみてください。

🌱 今日のミニ練習(1分)

① 座って、目を閉じて、息を1回だけゆっくり深呼吸
②今のわたしを観察して、3つピックアップ(例:「肩こり」「焦り」「考えすぎ」)
③その中から1つだけ眺める:「今わたしは〇〇に気づいている」

この一歩が、メタ認知を育て、“健やかに自然体で生きる”ことの始まりです🌱

今回も、お読みいただきありがとうございました。
そのうち、内省や内観をメタ認知で深める記事も書きたいなと思っています。

それでは、また次回の記事でお会いしましょ〜🍵

〈 今回の記事のまとめ 〉
  • メタ認知=思考・感情・身体の感覚に「気づく力」
  • 内省=思考を見つめる、内観=感情や身体を見つめる
  • “気づいている私”という意識が、自己対話の土台になる
  • 反応ではなく「選択」で生きると、自然体が育つ
  • 思考・感情・身体の“三者”の声を聴いて、しっくりを選ぶ
  • 気づくことから、すべては始まる🌱

📚 自己対話の方法についての記事はこちらから

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プロフィール写真

くりちゃん|自己対話ガイド

ブログ・自己対話セッションサービス運営
神奈川県出身、現在は韓国在住。
ブログ「こころの時間」を毎週土曜日9時に更新中。

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