タロットに今日がある方も、自己対話に興味がある方も、こんにちは。
現在「タロット×自己対話」セッションを始めたきっかけや想いを、3回のシリーズに分けて共有しています。
前回の記事では、カウンセリングやコーチング、タロットに興味を持った経緯を共有しました。
今回は、占いと思っていたタロットが、どうやって「自己対話」のツールになっていったのか、についてのお話をしますね。また、「タロットがなぜ当たるのか?」についても真面目に考察してみました。
📚 前編がまだの方はこちらからどうぞ
一般的な「占い」とは
ちなみに、「占い」の定義をWikipediaで調べてみると、こう書かれていました。
「占い(うらない)とは様々な方法で、人の心の内や運勢や未来など、直接観察することのできないものについて判断、予言することや、その方法」
— Wikipedia
私の中でも、もともとの占いのイメージは、「予言」「未来を当てる」に近かったです。
みなさんはどうでしょう? 占いに、どんなイメージを持っていますか?
タロットとの再会がもたらした変化
前編の記事で触れましたが、カウンセリングやコーチングの道は、やっぱり自分にとっては違うかも、と一回諦めていたんです。
が、この「心に寄り添いたい」「元気にしたい」「人生を応援したい」に「タロット」が交わってくることになります。
それが、5年ぶり、タロットリーディングをもう一度受ける機会がやってきまして。
今回は日本の方でした。
そこで、人生を変えるような言葉をもらいました。
「自分をもう苦しめないと約束する」
この言葉が、私の中に深く響いて、そこから人生への向き合い方が少しずつ変わっていくのを感じました。そして、自己受容に向かうスピードも、ここから一気に加速していったんです。
タロットで「未来」より「自分」と向き合ってみた
そのタイミングで、「タロットの奥深さ」に改めて気づいて、
本棚の奥にしまってあったタロットカードを引っ張り出して、練習を再開してみました。
今回は、意味を「覚える」のではなく、ゆっくり焦らず理解することにしました。
そして、未来を占うのではなく、「振り返り」に使いました。
悩みがあるときは、「これからどうなるか?」ではなく「本当はどうしたいか」「どういう視点でみると良いか」「何を大事にすると良いか」という「問い」を持って、リーディングをしました。
もちろん最初は、手探りでしたが、徐々にリーディングをするたびに、「気づき」や「理解」が深まっていったんですよね🌱
具体的には、自分の本音、思考の偏り、執着やエゴに気づきました。
タロットリーディンで得た気づき
そして、何より大きかったのは、「問い」の力に気づけたことです。
「未来はどうなるか?」ではなく「私は本当はどうしたいか?」
この問いの違いが、他人軸から自分軸へという大きな転換につながりました。
自分軸の主体的な問いを持って、自分と徹底的に向き合ったことで、自分を受け入れられるようになりました。
ちなみに、「未来はどうなりますか?」と聞いた場合でも、出たカードを見て「どう思うか」「どう感じるか」を問えば、「しっくりくる」「ワクワクする」「困難があってもやってみたい」という本心に気付けることもあります💡
大切なのは、「未来がどうなるか」ではなく、「自分がどう感じるか」にフォーカスすることだと思っています。
ユングとタロット|象徴が本音を引き出す理由
え、ユングさんてどなたですか?となったかもしれません。
ユングは、スイス出身の心理学者で、「深層心理(=心の奥深くにあるもの)」の研究を深めた人です。
彼は、人の心の中には、生まれつき共通して持っている「無意識のイメージ」があると考えました。
これを「集合的無意識」と呼び、そこには「母」「旅人」「影」「戦士」など、世界中の神話や昔話に共通して出てくるような象徴(アーキタイプ)が存在すると言ったんですね。
そして、こうした象徴は、夢や絵や物語、そしてタロットカードのようなイメージとして、私たちの心の奥に触れてくるものだとされます。
つまり、言葉ではうまく説明できないけど、心がなぜか反応するようなイメージが、私たちの「本当の気持ち」を引き出してくれる。
それがユング心理学のアプローチです。
ちなみに、ユングはこの「象徴の力」を真剣に探求したことで、当時の心理学界ではちょっと異端視されていたそうです。
私はむしろ、そこにすごく惹かれるんですけどね…!
(興味のある方は、ぜひ調べてみると面白いですよ〜)
「象徴」や「サイン」に私たちが意味づけする力
私は、人間は自然と「目の前にあるもの」に「意味づけ」をすると思っています。
そしてこれは「人生を豊かにするもの」でもあります。
- 「点と点が繋がって線になる」— スティーブ・ジョブスの言葉
- 「自然や米粒まで神様が宿っている」— 神道の感覚
- 時計を見たら11:11で、何かのサインだと思う
- 偶然あの場所であの人に会ったことに「運命」を感じる
- 桜を見ると、卒業とスタートの時期に感じる
- ジブリ映画のワンシーンに、深い意味を見出す
こうして私たちは、目の前の出来事や風景、数字や言葉や記憶に、自然と「意味づけ」をします。
それはときに、「偶然に意味を見出す力 = シンクロニシティ」とも呼ばれたり、「自然との一体感」として感じられたりすることもあるかもしれません。
そして、そう感じるのは、本当に意味があるのか、ただの偶然なのか。
どちらとも言えない曖昧さこそが、人の心の面白さなのかもしれません。
私は、「タロットが当たる」と言われるのは、まさにこの「意味づけの力」が働いているからではないかと思っています。
偶然引いたカードの象徴に、自分の気持ちや状況が自然と結びつく。
自然と無意識を引き出していると言っても良いかもしれません。
からこそ、「これ、今の私のことだ」と感じる。
ということは、自分を知る問いを立てて、
それに向き合うためのツールとしてタロットを使うことは、とても有効だと思うんです。
「心とつながる時間」とも言い換えられるかもしれません。
そして、誰かに「あなたはこうだよ」「こうしたほうがいいよ」と言われるよりも、カードを目で見て「私、こうかも」と自分で気づく方が、何故だかずっと自然に、優しく、受け入れられると思いませんか?
カードは「主観を挟まず、やさしく寄り添える」ツールだった
① タロットの基本構成と象徴の世界
タロットカードって78枚あるんですが、それぞれに意味と象徴があります。
大きく5つのグループに分かれていて、
- 大アルカナ(22枚):魂や精神の成長を描くストーリー
- 小アルカナ(56枚):火・水・風・土の「四大元素」で人生を表現
小アルカナの内訳はこちら:
- ワンド(火):情熱・行動
- カップ(水):感情・つながり
- ソード(風):思考・決断
- ペンタクル(土):現実・物質・土台
日本の漫画やアニメ、ゲームでもこの四大元素は、キャラクターの属性分けに使われたりしますよね。ポケモンとか、RPGの魔法とか🪄
② 人生の普遍的テーマが「偶然」に出てくる不思議さ
実は、この4大元素で人生のあらゆる側面が象徴的に網羅されているのがタロットカードです。
(大体の悩みもカバーされていると思って良いかもしれません💡)
なので、タロットカードを1枚引くと、
精神的成長から物質的なことまで、人生の普遍的なテーマが「偶然」に出てきます。
なんで、その人に今必要なカードが「偶然」出てくるのか、は、正直私にもわかりません。
不思議だなぁと、いつも感じています。
③ 主観を挟まずに寄り添えるという安心感
カードの象徴は、普遍的で、誰にでも当てはまりそうな内容なのに、決して「決めつけ」ではありません。
そこに正解・不正解はなく、全ての要素のバランスが大切という世界観が根底にあるのが好きです。
だから私は、リーディングのときもできるだけ「主観」を挟まないようにしています。
「こうあるべき」「私はこう思うから」「普通は〜」といった個人や社会の価値観ではなく、カードそのものの象徴と言葉を、フラットに見ていく。
それによって、リーディングを受けた人自身が、「あ、もしかして私、こう感じてたのかも?」と、自分の本音に気づける瞬間が生まれます。
その「気づき」は、誰かに言われたことではなく、自分自身で見つけたものだからこそ、自然と、やさしく、受け入れられる。
これが私が、タロットを自己対話のツールとして大切にしている理由です。
「問い」と「象徴」がくれる静かな力
ここまで、もしかしたら、少し理屈っぽい話になってしまったかもしれませんが・・・🙈
私自身、タロットをやればやるほど、「なんでタロットってそんなに当たるんだろう?」「なんで的確なタイミングでこのカードが出るんだろう?」と、不思議に思って、いろいろ調べてきました。これが現時点での私の考察&結論です。
科学では説明できないこと、目に見えないもの、そういったものもこの世界には存在していると思いますし、まだまだ未知なことってたくさんあります。
宇宙ってなんだろう?
人間てなんだろう?
なんで私たちは生まれてきたんだろう??
ロマンありますよね。こういう答えのないこと考えるの大好きです。
だからこそ私は、そういった「不思議なもの」も含めて、タロットリーディングが大好きになったのだと思います。
次回は、その自己対話に大活躍してくれるタロットを、どういう形でセッションにしていったのか、私の想いやどういう人やタイミングにピッタリなのかをまとめたいと思います〜!
今回も読んでいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう🍵
- タロットは「未来を当てるもの」ではなく、自分の本音を映す鏡だった
- 象徴によって、無意識下にあった「声」が引き出される
- 聴くこと、問いかけること、カードを見ること、すべては同じ“自己対話”の形
📚 後編の記事はこちら
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くりちゃん|自己対話ガイド
ブログ・自己対話セッションサービス運営
神奈川県出身、現在は韓国在住。
ブログ「こころの時間」を毎週土曜日9時に更新中。


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