タロットがなぜ当たるのか知りたい方も、タロットとユング心理学の関係を考察してみたい方も、みなさんこんにちは。
「タロットって、なんで当たるって感じるんだろう?」
私はこれを、未来を予言しているからというより、象徴(イメージ)が無意識に触れるからだと考えています。
ユング心理学では、言葉にできない本音や感情が、夢や物語のような「象徴」として浮かび上がることがあると言われます。
この記事では、無意識、象徴、そして人間の持つ”意味づけをする力”の視点から、タロットが「人の本音を引き出す理由」を考察し、整理します。
読み終わる頃には、タロットがなぜ自己対話と相性の良いツールなのか、ひとつの見方として受け取ってもらえると思います。
なぜタロットは“当たる気がする”のか|無意識と象徴の視点から
タロットリーディングは、「占い」や「エンターテインメント」として、世界中で広く親しまれています。
タロットを受けたことがある方、自身でリーディングをしている方は、「当たっている感覚」を得られることが多いのではないでしょうか?
私もその中の一人です🌱
では、この「当たる感覚」は、いったいどこから来るのでしょうか。
私は、「当たる感覚」=「自分の無意識を引き出された感覚」だと解釈しています。
仕組みとしては、このような流れです。
① 人はそもそも、自分の無意識をそのまま言語化できない
② 象徴(カード)は、言葉を介さずに無意識に触れる
③ その結果、「言われた気がする」「見抜かれた感覚」が生まれる
「当たる」と感じる本質は、無意識が象徴を通して言葉を持った瞬間にある———
私はそう考えています。
ユング心理学とタロットの関係
タロットを心理学の視点から理解しようとすると、よく名前が挙がるのがユング心理学です。
ユングは「無意識」をどう捉えた人か
ユングは、スイス出身の心理学者で、「深層心理(=心の奥深くにあるもの)」の研究を深めた人です。
とくに、夢や神話、物語といったイメージの世界を手がかりに、人の心を理解しようとしました。
人の心には、本人も気づいていない領域(無意識)があり、そこには、まだ言葉になっていない感情や衝動、価値観が含まれていると考えられています。
人間の思考や行動の大部分は、私たちが自覚できない無意識の領域で起こっているとされています。
そんな「無意識の領域」に焦点を当て、「象徴」によって表現されると捉えたのがユングの心理学です。
無意識は「象徴」という形で表に出る
彼は、人の心の中にある無意識の内容が、夢・神話・物語や視覚イメージのような「象徴的なイメージ」として表に現れると考えました。
例えば、
夢の場合は、特に印象に残った場面や人物、感情が象徴として扱われます。
視覚的なイメージであれば、ふと頭に浮かぶ風景や場面、図などがそれにあたります。
象徴たちが共通の性質として持つは、論理的な言葉ではなく、イメージとして立ち上がってくるという点です。
ユングは、こうした象徴の働きを、心の奥にある無意識の動きとして捉えたんですね。
それが本当に「心の奥に存在する何か」なのか、単なる人間の認知のクセなのかは、今もはっきりとした答えはありません。
ただ、私たちが象徴に強く反応してしまう(自然と何かしらの意味を見出す)、という事実だけは確かにあります。
ユング心理学とタロットの決定的な違い
ここで一度、混乱しやすいポイントとして「順番」を整理しておきましょう。
ユング心理学の視点で見ると、無意識が起点になっています。
一方で、「タロットが当たると感じる」現象は、象徴が起点になっています。
| 観点 | ユング心理学 | パターン① 直感的 「当たっている感覚」 | パターン②:内省的 「当たっている感覚」 |
|---|---|---|---|
| 起点 | 無意識(本人が 気づいていない領域) | 外側から提示される 象徴 | 外側から提示される 象徴 |
| 最初に 起きること | 無意識の内容が 象徴として立ち上がる | 象徴に触れた瞬間、 無意識が反応する | 象徴が言葉に翻訳される (解釈・説明・言語化) |
| 体験の特徴 | 夢・神話のような 象徴体験 | まだ解釈していないのに 「見抜かれた感じ」 「ドキッとする」 | 「たしかに最近そうかも」 「言われてみれば…」と 内側が動き始める |
| 意味が 生まれる 段階 | 象徴を意識が 解釈する | 後から感じたことに対して 意味づけ・解釈・言語化する | 絵柄のイメージ+言葉を 通して無意識が開く |
| 自己対話 として 見たときの タイプ | ー | 象徴から直接つながる 自己対話 ※ ユング心理学的 | 言語を介した自己対話 ※ 内省・自己理解・ カウンセリングに近い プロセス |
ユング心理学で語られる無意識と象徴の関係と、タロットの体験は、順番こそ違いますが、
「無意識と象徴がつながり、そこから意味が立ち上がってくる」
という構造自体は共通していると言えます。
人の持つ「意味づけ」の力|世界は解釈でできている
ここまで整理してきて感じるのは、
「人は世界をそのまま見ているのではなく、意味を与えながら生きている存在」
ということです。
ユング心理学でも、「象徴は意味そのものではない」と言っています。
象徴は、あくまで無意識の内容が、意識に現れるイメージであって、解釈や意味づけは、後から人間が行うものという立場です。
この意味づけに影響を与えているものは、俗に言う「色眼鏡」かもしれません。
別の言い方をすると、その人の「世界観」や「在り方」です。
人は意味を与えずにはいられない生き物
私は、この人間の持つ「意味づけの力」つまり、解釈して、言語化する力こそが、人生を理解するための鍵だと考えています。
例えば、同じ映画のシーンを見ても人によって解釈や視点が違ったり、同じ出来事があっても気にする人もいればしない人もいたりしますよね。
この世界、現実、出来事そのものに、”本当に意味があるのか”は、誰にもわかりません。
ただ事実としてあるのは、「意味を与えている」のは、紛れもなく「わたし」なんですよね。
- 「点と点が繋がって線になる」— スティーブ・ジョブスの言葉
- 「自然や米粒まで神様が宿っている」— 神道の感覚
- 時計を見たら11:11で、何かのサインだと思う
- 偶然あの場所であの人に会ったことに「運命」を感じる
- 桜を見ると、卒業とスタートの時期に感じる
- ジブリ映画のワンシーンに、深い意味を見出す
多くの人は、実は言葉で考えているつもりでも、本当のところではイメージで感じ、あとから言葉を当てている、つまり意味付けているんですね。
先に映像・感覚・雰囲気が浮かぶ視覚思考(Visual Thinking)と、最初から言葉で考える言語思考(Verbal Thinking)で分類があったりします。人によってどっちが優位かや、割合は違うそうです。
みなさんはどちらをよく使いますか?
私がタロットカードをツールとして信頼している理由
ありとあらゆるものに「意味づけ」をする生き物である私たちは、タロットカードに描かれた象徴や意味に対しても意味づけをします。
ただ、私が本質的にタロットカードを信頼している理由はこれです。
- タロットは決めつけない
- 人生の根本的、普遍的テーマが出てくる
- 外側の基準ではなく、自分に視点を当てることができる
タロットカード自体が、その人の性格、選択、未来を「決定する」わけではありません。
全てのカードの意味は普遍的でありながら、各自が意味を見出す「余白」があります。
そしてその意味づけには、”今の自分”の「在り方」や「ものの見方」「世界観」を反映されることを考えると、「自己対話」「自己理解」のツールとして最適でもあるわけです。
🌱「当たる」= 誰かに言われた正解ではなく、自分の中で意味が立ち上がった瞬間
自己対話としてのタロット|占いからツールへ
私自身、最初は「占い」のつもりで始めてみましたが、「自分の本音を知ることができること」に驚き、徐々に「自己対話のツール」として使うようになりました。
自分で行う自己対話は、客観的な視点、自分にはない視点から見ることが難しく、なかなか深掘りが難しかったりします。
そんな時にタロットカードを使うと、自分自身の主観を自分自身に押し付けず、「普遍的な視点」から内省をすることができます。
先ほどの表で紹介したパターン①・②のどちらでも、自分では意識していなかった部分が引き出され、言語化されていきました。
その結果、自分をより深く理解できるようになったと感じています。そういった意味で、タロットカードは自己対話を安心して進めるための大きな「サポート」でもあります。
そしてその中で大切だったのが、タロットに依存しないために「問い」の方向性でした。
🌱「未来はどうなるか?」ではなく「私は本当はどうしたいか?」
この問いの違いが、他人軸から自分軸へという大きな転換につながりました。
📚 このブログでは、「内観」と「内省」を組み合わせたものを自己対話と呼んでいます。タロットを使った自己対話の方法は、こちらの記事にまとめています。
まとめ|タロットは自分の声を思い出すためのツール
と言うことで、
ここまで、タロットが「当たる」と感じる理由、そしてそれが自己対話や自己理解につながる理由を、ユング心理学と絡めながら整理してきました。
私にとってのタロットカードは、「象徴を通して、自分の心の奥の声に耳を澄ませるための自己対話ツール」ですが、タロットの使い方や目的は人それぞれです。
どんな使い方でも、「今のその人の在り方を映す鏡のようなもの」なのだと思います🌱
もしあなたが「今の自分の本音を知りたい」「自分に向き合いたい」と思っているのであれば、カードへの質問を、自分の内側に向けたものにすると、見えてくるものがあるかもしれません。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう〜🍵
- タロットが当たる感覚は、象徴が無意識に触れることで生まれる
- ユング心理学では、無意識は言葉ではなく象徴として現れる
- タロットとユング心理学は、象徴から意味が立ち上がる構造を持つ
- 人は出来事をそのまま受け取らず、意味づけながら世界を理解する
- タロットは答えを決めず、本音を映す余白を持つ象徴ツール
- 「当たる」とは、自分の無意識から意味が立ち上がる瞬間
📚 自己対話についてより理解を深める記事はこちら
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くりちゃん
ブログ・自己対話セッション運営
神奈川県出身、現在は韓国在住。
ブログ「こころの時間」など月1~4回、更新しています。




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